いつも鳥のささやき声で、一日が始まる。
どこにいても何をしていても、鳥は鳴いている。
その声は時に大きくなったり、優しくなったりする。
時にはその声が消えてしまうこともある。
わたしが眠っている間は知らない。
どこかを飛んでいるのだろうか。
「どこかから聞こえてくる鳥の声に耳をすますように、身近な風景に漂う気配を感じていたい」
そう語る作者は、取り立てて作品を作り上げるという意識とは縁遠い場所で制作を継続しています。タイトルでもある「鳥の声」に誘われるようにシャッターを切り続けているのです。
あるときは求愛を、あるときは警告を告げるその声はたえず増幅と減衰を繰り返し、鳥の姿が一度も現れることのない本作の中を谺しているようです。
著者 Abe Mariko
編集 森下 大輔
デザイン 庄司 誠 (ebitai design)
88ページ
A4変形 270×210mm
作品掲載点数 カラー61点
上製本
¥5000
ISBN 978-4-9909567-3-8